エアコン工事で水漏れ事故を起こさない為に！！水漏れの主な原因とは？
エアコンからの水漏れには、さまざまな原因が考えられますが、以下の4つが主な原因として挙げられます。
1. ドレンホースの詰まり
エアコンの水分は、ドレンホースを通じて排出されますが、このホースが詰まると水が正常に流れなくなります。ゴミやホコリがホース内に溜まることで、排水が妨げられ、やがて水漏れが発生することがあります。特に、施工中や周囲の環境がホコリっぽい場合などは、この詰まりが生じやすくなるため注意が必要です。
対策： ドレンホースを詰まらせにくい様に可能な限り水がたまりにくい様、勾配を付けることが大切です。また、ペットを飼っているお客様の場合、エアコンがペットの毛を吸い込みドレンホースを詰まらせることもありますし、埃でも詰まることがあります。
小まめにフィルターの掃除をする等、お客様に必要なメンテナンスを説明することが大切です。
2. 勾配の不備
ドレンホースは、排水がスムーズに流れるよう、必ず一定の**勾配（傾斜）**を確保する必要があります。しかし、施工時に水平や逆勾配が発生すると、排水がホース内で滞り、結果的に室内機から水漏れが発生するリスクが高まります。
水漏れが発生した場合、クロスや壁、お客様の家財を水損させてしまう恐れがあります。
対策： ドレンホースを設置する際は、必ず勾配が確保されているかを確認しましょう。施工時に水平器を使い、適切な勾配を維持しながら固定することで、水漏れリスクを低減できます。
また、冷媒管、ドレンホース、電線を纏める際は、ドレンホースが常に下部に来るように束ね、水が流れやすくなるようにします。
3. ドレンパンの異常
エアコンの内部には、ドレンホースに排水を流すための「ドレンパン」が設置されています。これは、排水を集めるための皿のような役割を果たしますが、これが破損していたり、位置がずれている場合、水が正常に排出されず漏れる原因となります。
対策： 施工時には必ずドレンパンが正しく設置されているか、破損やズレがないかを確認します。不具合があれば交換や修正を行い、確実な排水ができる状態に整えましょう。室内機に強い衝撃が加わると、見た目は何もなくもドレンパンが破損している場合もあります。室内機は丁寧に扱い、運搬、搬入、搬出の際には細心の注意を払いましょう。
4. 結露防止処理の不十分
断熱処理が不十分だと、冷却された冷媒管が周囲の空気が触れることで結露が発生しまう。そうなると、水滴が配管から落ちて室内の水漏れの原因となることがあります。特に、配管に断熱材が適切に巻きつけられていない場合、この結露が顕著になり、漏れのリスクが高まります。
対策： 結露防止のため、配管周りには十分な断熱処理を施しましょう。特に冷気が通る配管には、断熱材をしっかり巻きつけ、二重に巻くなどして結露防止効果を高めると、長期間にわたり水漏れを防止できます。
そして、断熱材を潰さないこと、断熱材の間に隙間を作らないこと、特に容量の大きい機種は通常の手順に加えもう一枚追加で断熱材を巻くと良いでしょう。
また、貫通スリーブの徹底と内パテをすることで更にリスクを減らすことができます。
水漏れ防止のためのポイントまとめ
エアコン工事における水漏れ防止には、丁寧な確認と施工技術が求められます。施工時に注意を払うことで、以下の点を事前に防止することが可能です。
- ドレンホースの詰まりを防ぐために、小まめな掃除が必要なことをお客様に細かく説明する。
- 適切な勾配を維持するために、施工時に水平器を使い正確にホースを設置する。
- ドレンパンの設置状態を確認し、ズレや破損がないか細心の注意を払う。室内機を丁寧に取り扱うこと。
- 結露防止の断熱処理を徹底し、配管周りの水滴が室内に落ちないよう工夫する。
エアコン工事はお客様の生活に直結する作業です。特に水漏れが発生するとお客様への不快感や信頼低下につながる可能性があるため、事前の確認と施工時の丁寧な作業が欠かせません。水漏れを防ぐことで、お客様に快適なエアコン環境を提供できるだけでなく、長期的な信頼を築くことができるでしょう。
ぜひ、これらの対策を徹底し、お客様に安心・安全なエアコン工事を提供していきましょう。
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