安全第一!エアコン室外機のディーゼル爆発とその防止策について
ディーゼル爆発の仕組み
ディーゼル爆発は、冷媒回収作業である「ポンプダウン」の際に、コンプレッサーに大量の空気が混入した場合に発生する爆発です。この事故の原因は、次のような要因によって引き起こされます。
- 空気の混入:本来、エアコンのコンプレッサー内は冷媒のみが流れる仕組みですが、冷媒回収中に空気がコンプレッサー内部に入り込むと、高圧状態で圧縮されて温度が急激に上昇します。このとき、コンプレッサー内部の潤滑油が発火温度に達し、ディーゼル爆発が起きる可能性が高まります。
- 冷媒の特性:最近のエアコンでは、オゾン層破壊リスクの少ないHFC冷媒が主に使用されていますが、HFC冷媒は引火性が高く、特に高温下で爆発のリスクが高まります。
- コンプレッサーの老朽化:エアコンの使用年数が長くなると、内部の潤滑油が劣化し、発火しやすくなるため、経年劣化したエアコンを廃棄する際には特に注意が必要です。また、古いエアコンではコンプレッサーの圧力調整が効きにくくなることもあり、事故のリスクが上昇します。
ディーゼル爆発による事故のリスク
ディーゼル爆発が発生すると、次のような重大なリスクが考えられます。
- 破片の飛散:爆発によってコンプレッサーの外装が破裂し、破片が周囲に飛散することがあります。この破片が人体に当たると重傷を負う恐れがあり、最悪の場合には命を失う危険もあります。
- 火災の発生:潤滑油が発火すると周囲の可燃物に延焼する可能性があり、室外機付近の建物や構造物に大きな被害をもたらす可能性があります。
- 設備損傷:エアコン本体や周囲の建物が大きな損害を受けるだけでなく、建物内の他の設備や配線にも影響を及ぼすことがあります。
ディーゼル爆発を防ぐための具体的な対策
ディーゼル爆発を未然に防ぐためには、ポンプダウン作業中の厳格な手順の遵守と、適切な管理が不可欠です。以下に、具体的な防止策を挙げます。
- ポンプダウン手順の徹底:冷媒ガスを回収する際には、コンプレッサーの内部に空気が混入しないよう、バルブの締め付けや操作手順を確認しながら慎重に作業を進めます。特に、冷媒回収中にフレアナットを緩めることは厳禁であり、作業手順を省略せずに正確に行うことが重要です。
- 経験豊富な作業者の監督:新人や経験の浅い作業員がポンプダウン作業を行う場合、必ず経験豊富な監督者が作業を見守り、不測の事態を防ぐことが必要です。ディーゼル爆発は作業手順が正確でない場合に多く発生するため、経験豊富な指導者の監視下で作業することでリスクを最小限に抑えられます。
- コンプレッサーのメンテナンスと老朽化管理:古いエアコンや、長期間使用されているエアコンのコンプレッサーは、潤滑油が劣化しやすく、事故のリスクが高まります。そのため、移設や廃棄を検討する場合には事前にコンプレッサー内部の点検を行い、潤滑油や冷媒の劣化状況を確認しておくことが推奨されます。
- 適切な廃棄方法:エアコンの廃棄には、専門的な知識が必要です。家庭や業者での安易な取り外し・廃棄は避け、専門業者に依頼することで安全に廃棄処理を行うことができます。
まとめ
エアコンのディーゼル爆発は、特に冷媒回収や移設作業中に発生することが多く、誤った手順が原因で重大な事故につながります。ポンプダウン作業中に空気が混入しないよう手順を守ること、特に経験の浅い作業員が作業する際には監督がつくこと、老朽化したエアコンの定期的な点検とメンテナンスを行うことがディーゼル爆発のリスクを防ぐために必要です。適切な作業手順と安全対策を守り、エアコン工事や廃棄作業における安全を確保することが何よりも重要です。
エアコンの廃棄や移設を計画している場合は、信頼できる専門業者に依頼し、安全な作業を行いましょう。
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