標準工事と追加工事の違いを徹底解説!現場でよくあるケース
エアコン工事を依頼するとき、多くのお客様が気になるのが「標準工事にどこまで含まれているのか」という点です。工事業者にとっても、この説明を丁寧にできるかどうかでトラブルを未然に防げるかどうかが決まります。現場では「そんな作業は標準に入っていないんですか?」と質問を受けることも少なくありません。今回は、標準工事の範囲と追加工事が発生する代表的なケースについて、施工現場のリアルな声を交えながら解説していきます。
標準工事とは、一般的な住宅環境においてエアコンを問題なく稼働させるために最低限必要な作業内容をまとめたものです。例えば、壁に穴を一つ開けて配管を通し、室外機を地面やベランダに設置する。さらに配管に断熱材を巻き、真空引きを行ってから試運転をして完了。こうした一連の流れが「標準工事」とされるケースが多いです。目安としては配管が4メートル以内で収まること、室外機を床やベランダに直置きできること、電源が近くにあることなど、条件が揃っている場合に該当します。
ところが、実際の現場ではこの“標準”に当てはまらないケースが非常に多くあります。特に都市部のマンションや戸建ての二階以上に設置する場合、追加工事が必要になることは珍しくありません。例えば配管の距離が長くなると、冷媒の効率や施工品質に影響が出るため、延長配管が必要になります。また、室外機を壁面や屋根に設置する必要がある場合には、専用の金具や設置台を使う追加工事が発生します。
追加工事の代表的なものとしては、まず「配管延長」が挙げられます。標準工事に含まれる配管はだいたい4メートルまでが一般的ですが、それを超えると1メートルごとに追加費用がかかります。特に二階の部屋に取り付けて一階の庭に室外機を置く場合などは、7〜8メートル以上になることもあり、現場で延長が必要になることが多いです。延長工事は冷媒ガスの充填量やドレン排水の勾配にも関わるため、単に距離を伸ばすだけでなく、正確な施工技術が求められます。
次に「コンセントの新設」や「電圧切替」も追加工事の典型です。エアコンの機種によっては200V電源が必要になることがあり、家庭に100Vしか来ていない場合は電気工事士の資格を持った業者が専用回路を引き込む必要があります。これも標準工事には含まれない作業で、費用と時間がかかりますが、安全に使用するためには必須の対応です。電源容量が不足しているまま無理に使用すると、ブレーカーが落ちたり、最悪の場合は火災の原因になりかねません。
「穴あけ工事」についても、素材によって追加費用が発生します。木造やサイディングであれば標準工事に含まれることが多いですが、鉄筋コンクリートやタイル張りの壁に穴を開ける場合は専用の工具や補強材が必要です。コンクリート穴あけは防音や耐震の観点からも慎重な作業が求められるため、経験豊富な職人でなければ対応できません。ここを安易に考えると、建物の強度を損ねたり、施工不良につながるリスクがあります。
また、「室外機の特殊設置」もよくある追加工事の一つです。スペースの関係でベランダに置けない場合は壁面や屋根置き、二段置きにする必要があります。これらの設置方法では専用の金具が必要になり、固定のためのアンカー施工なども発生します。高所作業を伴うケースも多く、安全管理や追加人員の確保が求められるため、費用もその分かかるのが実情です。特に都心の狭小住宅や集合住宅では、このタイプの追加工事が発生しやすい傾向にあります。
さらに忘れてはならないのが「ドレン排水の処理」です。標準工事では室外に自然に排水できる環境が前提になっていますが、勾配が取れない場合や排水経路に障害がある場合は、ドレンポンプを使う必要があります。これも追加工事に分類され、施工費と部材費が発生します。ドレン処理は水漏れトラブルを防ぐうえで非常に重要であり、手を抜くと数年後に壁や床の劣化を招く恐れがあります。
このように、標準工事と追加工事の違いを理解しておくことは、業者にとってもお客様にとっても大切です。施工側から見れば、事前の現地調査で追加工事の可能性をしっかり伝えておくことで、後から「聞いていない」といったトラブルを避けられます。お客様から見ても、追加費用がどのタイミングで発生するのか把握できれば、予算を組みやすくなり安心感につながります。
現場のリアルとして言えるのは、完全に「標準工事だけで終わるケースは意外と少ない」ということです。建物の構造、設置場所の条件、エアコン本体の仕様によって、さまざまな追加対応が必要になるのが実際のところです。だからこそ、エアコン工事を請け負う業者は常に柔軟な対応力と幅広い知識を求められます。そしてお客様にとっては、標準工事の範囲を正しく理解し、安心して任せられる業者を選ぶことが大切なのです。
まとめると、標準工事は「基本的な環境で最低限必要な作業内容」、追加工事は「建物や機種の条件によって必要になる特別な対応」と整理できます。エアコン工事は住宅設備の中でも奥が深い分野であり、細部の違いが施工品質と安心感を左右します。これから業者として活躍したい人も、信頼できる協力先を探している人も、標準と追加の線引きをしっかり理解しておくことが成功の第一歩です。
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