第二種電気工事士は必要?エアコン工事で“資格がある人”が選ばれる理由
エアコン工事の世界に入ると、必ず耳にするのが「第二種電気工事士」という資格です。現場で働く職人の中でも、この資格を持っているかどうかで任される仕事の幅や単価が大きく変わってきます。実際に量販店や住宅メーカーからの業務委託を受ける場合、この資格の有無で信頼度がまったく違うのです。ではなぜ、エアコン工事にこの資格が必要なのか。ここでは現場のリアルな視点で、その理由と持っている人がなぜ“稼げる”のかを詳しく解説します。
第二種電気工事士とはどんな資格?
まず「第二種電気工事士」は、一般住宅や小規模店舗で使われる電気設備の工事を行うために必要な国家資格です。コンセントやスイッチの増設、照明器具の交換、エアコンの電源工事など、日常的に行われる電気の配線・接続作業を合法的に扱えるようになる資格です。つまり、“家庭用電気をいじるなら必要な資格”ということです。
試験は筆記と技能の2段階で行われ、筆記では電気の基礎理論や配線図などの知識を問われ、技能試験では実際に配線を組んで回路を完成させる実技が行われます。難易度は決して高すぎるわけではなく、実務経験がなくても勉強すれば十分に合格できます。そのため、エアコン工事を生業にする人にとっては、早めに取得しておくべき基本中の基本と言えるでしょう。
エアコン工事と電気工事士の関係
エアコンの設置というと、「室内機を取り付けて、配管をつないで、真空引きをして終わり」と思う人が多いかもしれません。しかし実際の現場では、電源が取れないとエアコンは動きません。専用回路を分電盤から引っ張ったり、コンセントの位置を変更したり、古い家では電圧を200Vに切り替える作業が必要な場合もあります。
こうした作業は、電気を扱う「電気工事」に該当します。つまり、第二種電気工事士の資格がなければ法律上は施工できません。資格がないと、既設のコンセントに差し込むだけの設置はできても、電気の回路をいじる部分には手を出せないのです。
実際に量販店や建築会社と契約を結ぶ際には、「電気工事士の資格はお持ちですか?」という確認がほぼ必ず入ります。資格を持っていないと、その時点で契約ができなかったり、仕事の範囲が制限されてしまいます。
無資格でできる作業とできない作業
無資格でもできる範囲は、あくまで電気を“いじらない”部分に限られます。
たとえば、
・既に専用コンセントがある家での設置
・配管やドレンホースの施工、化粧カバーの取付
・真空引きや試運転の実施
このあたりの作業であれば資格がなくても問題ありません。しかし、
・新しい専用回路を引く
・コンセントを新設・移設する
・ブレーカーから直接電源を取り出す
こういった作業は「電気工事士の資格がないとできない作業」に分類されます。
つまり、無資格でもエアコン工事は始められますが、肝心な「電源を取る工事」ができないため、最終的に稼げる金額には限界が出てくるのです。
資格を持つと仕事の幅が一気に広がる
第二種電気工事士を持っていると、単なる「取付作業者」から「設備工事のプロ」へステップアップできます。たとえば、
・専用回路の新設を含むリフォーム案件
・200Vエアコンへの切り替え工事
・分電盤の電圧変更作業
・業務用エアコンの電源配線
これらの工事がすべて自分で完結できるようになります。
無資格者がコンセント工事を別の電気業者に頼んでいたケースでも、資格があれば自分で施工でき、利益を逃さず受け取れます。つまり、資格があるだけで「請けられる仕事の数」「単価」「スピード」のすべてが変わるのです。
特に量販店案件では、エアコン1台の取り付けだけでなく、専用回路の追加などオプション工事が発生することも多いです。資格があればそのまま対応できるため、現場の回転率も上がり、1日あたりの売上も自然と伸びていきます。
信頼される職人になるために
資格を持つことは、単に「仕事の範囲を広げる」だけではありません。
お客様や元請けから「この人に任せれば安心」と思ってもらえる信頼の証でもあります。実際、電気に関する事故は毎年発生しており、誤った結線や絶縁不良が原因で火災に至るケースもあります。
資格を持っているということは、電気の基礎知識を理解し、安全に作業できる証拠です。これは現場トラブルの防止や、クレーム削減にも直結します。
また、量販店やメーカー側からの評価も変わります。現場でミスがなく、報連相がしっかりしていて、資格も保有している業者は間違いなく“優良業者”として扱われ、次の案件でも優先的に仕事が回ってくるようになります。
独立を考えるなら必ず持っておきたい資格
将来的に独立を考えている人は、第二種電気工事士は必須です。資格があることで「電気工事業の登録」ができ、自分の名前で電気工事を請け負えるようになります。
登録をしておくと、法人契約や自治体の仕事なども受けられるようになり、会社を通さずに直接案件を取るチャンスも増えます。
つまり、この資格を持つことで、下請けから脱却して一次請けとして動ける可能性が出てくるということです。
まとめ
エアコン工事を仕事にする上で、第二種電気工事士は「スタートライン」と言ってもいい資格です。
無資格でも始められる部分はありますが、稼げるようになるには必ず壁にぶつかります。資格があるかどうかで、請けられる仕事の範囲も、信頼度も、収入もすべて変わります。
エアコン工事は、ただ取付をするだけの仕事ではありません。電気・冷媒・建築の知識を組み合わせて、お客様に安全と快適を届ける技術職です。その基礎を支えるのが、第二種電気工事士という資格なのです。
「もっと稼ぎたい」「独立してやっていきたい」と考えているなら、迷わず挑戦する価値があります。この一枚の資格が、あなたの未来の現場を大きく広げてくれるはずです。
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