エアコン工事材料費の高騰…みんなどう乗り越えてる?現場で実践されているリアルな対策とは
ここ最近、エアコン工事業者の間で「材料費の高騰」が大きな問題になっています。特に2023年から2024年にかけては、冷媒管をはじめとした各種副資材、工具なども軒並み値上げされており、現場では「これ以上どうやって利益を出せばいいんだ…」といった声も多く聞かれます。
しかし、そんな厳しい状況の中でも、工夫しながら乗り越えている職人や業者も多く存在しています。今回は、実際の現場で今実践されている“材料費高騰への対策”を、現実的かつ具体的な形で紹介していきます。
材料費が本当に高くなっているのか?現場の声
まず、どの材料がどれだけ高騰しているのかという話から。たとえば、冷媒管に使われる銅の価格は過去数年で1.5倍〜2倍にまで上昇しています。以前は1kgあたり700〜800円で仕入れられていたものが、現在では1,300円を超えることも珍しくなくなりました。
さらに、ドレンホースや化粧カバー、保温材、パテ類といった副資材も例外ではありません。これらは単品で見れば数百円の差ですが、1日に複数件の現場を回る職人にとっては、積み重ねで月数万円〜数十万円のコスト増になることもあるのです。
一方で、家電量販店の案件など、元請けからの単価は据え置きのまま。つまり、材料費だけが上がっていく中で、職人たちは自分の取り分を減らさないようにさまざまな工夫を凝らしているというわけです。
対策①:ネット卸や直販ルートで仕入れを見直す
最も多く聞かれる対策が、「仕入れ先の見直し」です。これまで付き合いのあった材料屋さんやホームセンターで購入していた資材を、ネットの業務用サイトやメーカー直販ルートに切り替える動きが広がっています。
たとえば、ある個人事業主の職人さんは、冷媒管・配管カバー・ドレンホースなどを月に数十本単位でまとめて発注することで、送料を無料にしたり、割引価格で仕入れられるように工夫していました。ネット上には「業者専用会員制サイト」も多く存在し、一般流通よりも20~30%安いケースもあります。
また、ローカルの資材店でも「現金仕入れ・大量購入」を条件に割引をしてくれるところがあるため、定期的に価格を比較して仕入れルートを調整しているという話も珍しくありません。
対策②:材料ロスをなくす段取りと管理
材料費が高い今、材料を余らせたり、使い切れずに捨てるなんてもってのほか。現場では「必要な長さを正確に測ってからカットする」「余った資材を次の現場に持ち越す」といった意識が当たり前になってきています。
例えば、これまで現場でざっくりと10mの冷媒管を使っていたケースでも、今は事前の現場確認を丁寧に行い、必要な長さを7.5mと判断したら、それにピッタリ合うようにカットし、残材も保管して再利用。こういった工夫だけでも、年間でかなりの材料費削減につながると言われています。
ドレンホースやパテ類なども同様で、無駄を出さないように保管場所や在庫数を見直し、現場ごとの使用量を記録して管理する業者も増えています。
対策③:共同購入・グループ仕入れでコストダウン
仲間内で協力し合って材料をまとめて仕入れる「共同購入」も注目されています。これは、1人では大きなロットで仕入れられない場合でも、3〜4人の同業者で協力することで、問屋価格やネット卸の“箱買い”が可能になるというもの。
たとえば、ある地域では同じ量販店案件を担当する仲間4人がLINEグループを作り、月に1回まとめて必要資材をリスト化。1人が代表して発注・支払いをし、残りの3人が材料を受け取る仕組みを構築していました。これにより、1人で仕入れるよりも15〜20%のコスト削減に成功したそうです。
また、共同購入により配送コストも削減でき、現場ごとの在庫切れのリスクも減るというメリットがあります。
対策④:単価交渉は「伝えなきゃ始まらない」
これはある意味“上級者向け”の対策かもしれませんが、「値上げを交渉する」ことも、実は多くの業者が試みています。もちろん、元請けや家電量販店のルール上、すぐに単価が変わるわけではありませんが、「材料費がここまで上がっている」という事実を伝えることで、特別対応を受けられるケースもあります。
実際に、「冷媒管の価格表」「資材メーカーの値上げ情報」などの資料を用意し、報告書として提出したことで、「繁忙期だけ特別単価を出してもらえた」という例もあるほど。
交渉のポイントは、感情論ではなく“数字と根拠”で伝えること。きちんと準備して話をすれば、意外と話を聞いてくれる元請けも多いです。
対策⑤:「選ばれる仕事」を意識して単価の高い案件を狙う
最終的には、「単価の高い仕事を取るしかない」という考えに行き着く人も多いです。そのために必要なのが、「選ばれるための施工品質」「対応力の高さ」「人としての信頼感」。
例えば、作業前の挨拶や、養生の丁寧さ、設置後の清掃まで徹底することで、「次もこの人に頼みたい」と思ってもらえるようになる。そうすると、紹介案件や法人案件、リピーター案件など、単価の高い案件が増えていきます。
結果的に、同じ件数でも月の売上が変わってくるわけです。材料費が上がっても、それ以上の価値を提供できる業者は、今後も選ばれ続けるでしょう。
【まとめ】
材料費の高騰は、エアコン工事業界全体にとって避けられない現実です。しかし、その中で「利益が出せない」と嘆いているだけではなく、すでに多くの職人や業者が知恵を絞って、コストを抑えたり、単価を上げるための動きを始めています。
・仕入れルートの見直し
・材料ロスを減らす現場管理
・仲間との共同購入
・交渉による単価アップ
・信頼される施工での案件獲得
こうした小さな努力が、今後の大きな差になります。
もし今、材料費高騰に悩んでいる方がいれば、「自分だけじゃない」ということを思い出してほしい。そして、一緒に乗り越えていける仲間や元請けを探すことも、未来への第一歩になるかもしれません。
本気で頑張る業者は、どんな時代でもちゃんと評価される。そんな空気を、今の業界には感じています。
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